若松バンド・若松南海岸通

2012年04月15日 05:58



若戸渡船で若松埠頭に着いたので さっそく町を散策しました。

若松という所は、1963年の北九州市成立以前は単独で市制を施行しており
“若松市”を名乗っていました。 
昭和30年代には既に 人口10万余を有する都市でしたが
ここはかつて 筑豊炭田を背後に控えた“日本一の石炭積出港”として大いに栄えた町だったのです。



洞海湾に面した 若松の南海岸通りは 殊に“若松バンド”と呼ばれ
大正期の建物群を中心とした 往時の賑わいを今に伝える建造物が幾つか残存しています。
バンドの旧来からの景観を残す港湾都市は 港湾機能を失った都市を除くと日本ではここだけです。

門司港ほどではありませんがレトロな建物が多数あります。
若戸大橋の下側を南に進むと若松バンドなので 見つけやすいと思います。



上野ビル
三菱合資会社の若松支店として 1913年(大正2年)に完成したもので
ドイツから輸入された煉瓦で建造されています。
(最上階の「上野海運」の看板部分と玄関部分はコンクリートで増築) 
切妻造の煉瓦倉庫には三菱の社章が残っており 財閥企業の栄華を今に伝えています。
現在の所有は船舶代理店などを営む上野海運(株)です。



このように所有者は時代の変遷で替わっていますが 
現在でも今なお現役として使用されている建物も多いのです。



旧古河鉱業若松ビル
1919年(大正8年)に完成したもので 
レンガ造の二階建に 中央の灯台のような塔屋が印象的です。



石積みと赤レンガの対比 そしてルネサンス様式を基調とした細部におよぶ模様の装飾など
華やかな外観・堂々たる風格が感じられる 若松バンドのシンボル的な建物です。



石炭会館
1905年(明治38年)に建設された 若松石炭商同業組合の事務所です。
寄棟の木造2階建てでモルタル塗り 様式建築の規範に従った左右対称の造りとなっています。
築100年を超えて 今なお現役として使用されており
幾つか事業所が入居しているテナントビルとなっています。
中でも1階には「三日月」というクロワッサンの美味しい名店が入り 人気があるようです。



石炭会館の内部



旧ごんぞう小屋
沖の本船で石炭荷役をする「ごんぞう」の詰め所を模して建てられたレトロ調の休憩所



日本一の石炭積出港として栄えた若松
明治24年、若松~直方間の筑豊興業鉄道開通によって
若松駅は筑豊炭田からの石炭貨物で溢れ 洞海湾には石炭積出船がひしめき
若松の街は活気に満ちていました。
この通りの奥が若松の中心・中川通りで 昭和40年代までは 目抜き通りを
貨物電車(石炭貨車)がゴトゴト通っていたそうです。

この通りの奥には百貨店(丸柏百貨店→若松井筒屋)もあるほど 若松は活気溢れた都市だったのです。
石炭産業の終焉により 若松も寂れてしまいました。
現在は百貨店跡地はホテルが建っています。



若松バンドと呼ばれる若松南海岸通。景観的にも素晴らしく 
石炭景気に沸き日本の近代化を支えた港町・若松の歴史をよく伝えています。



海岸線に沿って遊歩道が整備され 散策や写真撮影にも絶好だと思います。



若松バンドより見た洞海湾。
右奥に見える高い山は皿倉山で これはまた後日紹介します。



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